「健全なる体よ、心をもて!」
君が、
きみが。
キミが、肩をちぢこませている必要なんか、ないんだよ。
きゅ、と。
惨めにも、震えながら、怖がりながら、ちぢこませている毎日など、いらないんだよ。
でも、
でも、
でも、僕は。
君に、何もしてやれない。
から、
から、
から。
せめて、こう言うんだ。
君が、肩こりをしないように、せめて。
毎日、毎日、毎日!
君の震えすくみ上がる肩をたたき、君の強張った顔を見て、君のひねた唇と君の拗ねた眉と君の傷ついた瞳に向かい、笑って。馬鹿みたいに大笑いをして!
君の頼りない腕をひっぱり、言うんだ。
空を見ろ!
森を見ろ!
僕と遊ぼう!
僕はそれで、君が笑わなくたって、かまわない。
だって、僕は、君の。
哀れな体を、労わっているのだから。
君の、その健康な体を。
凝り固まってしまわないように。
毎日、
僕は君の体に呼びかける。
しいては、
君の、
その高潔なる臆病で弱虫な。
精神にさえも。
届けば、良い、と。
願わんのだ。
20090127
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