忍者ブログ

カキチラシ

「サカサマ」ブログサイト内、書き散らしたもの置き場。

01/15

Wed

2025

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

08/29

Sun

2010

それが何かは分らない。けれど、悪いものじゃない、多分。

今日の夜のこと。まさに今から小一時間もたたぬくらい。珍しく早く寝ていました。そうそう、今日は何だか、全体的に外や内が暗く感じていました。いつもよりも、ちょっと、だけです。そう、そして、寝ていました。夕方くらいから、仰向けになったり横になったり、その時はうつぶせです。多少、暑かった。夏ですから。クーラーも随分前にタイマーが切れ、途中から、、窓を開け、扇風機と外の風がわずかな涼を提供してくれていました。
変な夢を見ました。いやにリアルです。自分ではいらない部分の記憶と味です。夢うつつにうつらうつら。あちらとこちらを行ったり来たり。夢の中でも、ありえぬ人が一人なのに、二人。善と悪とに分かれた様にいましたっけ。懐かしい場所です。もう、還るつもりもない場所です。それでも、ふわふわ、真綿に包まれたそこは決して不快ではありません。ですが、瞬間、ああ、こりゃ不味いなと何だか本能的に目を瞑りました。いや、最初から、目はずっと瞑っていたはず。夢の延長なのか、東から西へと一陣の何か、が背中をこすって駆け抜けて、そう。駆け抜ける、というよりも、何かを剥ぎ取って開けっ放しの窓から還って行きました。
それがあんまりにもなんともいえぬ感触と感覚に感傷を付随したものだったので、しばらく、といってもおそらく数秒間。一分もなかったかもしれない。気を抜けばまた、眠りの世界へと落ちていたかもしれない。きっと、そう。けれども終始、声に出さずとも声として、口の中で呟く文言。
がばり、と起き上がり、ああ、明るくなったかと思いました。同時に確かに今、私の何かが一緒に行ったかもしれない。いいや、錯覚か。否、何かは剥ぎ取られた。証拠に、あの永遠ともとれる刹那は西から東に抜けて、東から西へと二度、背中をこすって、背中に居座って、具合を見ていた。そうして、土産を持って帰った。そう、夢の中でも冷蔵庫の中にありえないくらいの土産の数々。箱がたくさん。包装紙が花柄なものと、カラフルなものと、白いもの、あれはきっと和菓子。華やかな方は洋菓子。買える訳がない。だって、そんなお金、どこからわいてくるというのだ。第一、あの、後ろめたさの欠片もない穏やかで慈愛に満ちた表情は、まるきり、そう、でないか!!あんなもの、見た事がない。お茶を沸かしたのは鬱陶しい方。そのままにして眠ってしまったのも、そうだった。あれは耐熱製ではなくて、火にかければプラスチックが溶けてしまうんじゃないかと思っていた。その矢先だ。ぞわりとした。ざわりとした。ああ、やはり、あれは私にとってはいらぬもの。けれども、剥ぎ取り去って行ったのは見た事もなかった善なるもの、のような気がした鏡の存在。
そう、起き上がり、息を整え、辺りを見渡し、確かに明るくなった事を確認して、電気をつけ、部屋を見渡し窓を閉め、カーテンを閉め、扇風機もつけたまま、新たにクーラーをつけて、パソコンをつけて、台所の電気もつけて、風呂場に直行。水に近い湯を浴びて、さっぱりカラスの行水、でもきちんと汚れを落とす、それから放置したままの空の炊飯器や流しの食器を片付け、残っていた紅茶に白ワインをつっこみレンジにかけて甘さを加えてそれから入れっぱなしの洗濯物もたたんで、ああ、ちゃんとしまわなきゃ。えらく醒めた頭でパソコンのキーを打つ。
もはやホットワインが美味いのかどうかも分らない。おそらく、明日の朝に飲んだならば間違いなく一口で流しの犠牲者だ。
そんな、夏の夜。

拍手

PR

Comment

お名前
タイトル
E-MAIL
URL
コメント
パスワード

Trackback

この記事にトラックバックする

カレンダー

12 2025/01 02
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

フリーエリア

最新トラックバック

プロフィール

HN:
班長
HP:
性別:
非公開
自己紹介:
管理人:たの咲千鶴とか鳥とか班長とか。
傾向:創作小説・二次創作小説
説明:「狗と鳥」の鳥の現在は呟きが主成分の二次・創作ブログです。
連絡先:aoi515@hotmail.com
カキチラシ:http://kakitirasi.blog.shinobi.jp/
リンクフリー/無断転載借用禁止

バーコード

カウンター

アクセス解析

Copyright © カキチラシ : All rights reserved

TemplateDesign by KARMA7

忍者ブログ [PR]