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カキチラシ

「サカサマ」ブログサイト内、書き散らしたもの置き場。

01/15

Wed

2025

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02/21

Sat

2009

「激情」
 
怒り、怒り、怒り。
怒りばかりが先走る。
苛立ち、苛立ち、苛立ち。
苛立ちにすら、翻弄される。
弱い、弱い、弱い。
すべては自身の不甲斐なさ。
故に、
立ち上がる、立ち上がる、立ち上がる。
負けないように、負けないように、負けないように。
この、不条理で意地悪な世界に。
負けてたまるか、今畜生。
卑怯者には、負けてなど、
なるものか。
 
20090210

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02/21

Sat

2009

「空腹」
 
色のない糧を、食べている。
気のない味を、知っている。
ああ、ああ。どうしようもない。
腹が減って、なんにもない。
なんにもない、体の中で、
くうぐうくうぐう、
音がある。
無味透明の、
音がある。
くうぐうくうぐう、
くう、ぐう。
 
 
20090213

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02/21

Sat

2009

「詩」
 
紙が、散る。
 
紙の海、
 
紙の中に、生きている。
 
文字が浮く、
 
文字の波、
 
文字の隙間に身を寄せる。
 
点がつく。
 
点の泡。
 
点の先から生まれてくる。

 
 
詩という音が、
詩という色が、
詩という光が、
線を知る。
 
魂となりて、
形となる。
 
ため息をつき、
すべては終わる。
 
詩という時間。
 
 
20090213

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02/03

Tue

2009

身体計測シリーズその③「足」

 
 

 
「足」

 
 
足があるいている。

足が空(くう)をあるいてくる。

足の爪には紅がひかれている。

彼女は足か。

否、先頃は男も紅くらい、ひくときいた。

ならばこれは彼なのか。

なんと珍妙な。

なんと奇怪(きっかい)な。

足はクルリと私の前で回れ右。

おい、ちょっとまて。

まだ話は終わっていない。不躾に見ていたことはお詫びする。

平身低頭、この通り。

世界に頭を下げてでも。

頼むから。

私に足を、くれないか。

なあ、おまえ。

どんな足でもかまわない。

悪癖持ちだって、かまわない。

代わりにこの目を一つ、おまえに捧げる。捧げるから!

私に足を、紅の通う足を、くれないか。

私の片目は青色だから、世界は美しく見えるのだ。

私の片目は真っ黒だから、世界は静かに寄り添うのだ。

おまえの好きな方を、選んでくれ。

二つは駄目だ。一つだけ。

指が欠けていても良い。

私はおまえの足が欲しい。

おまえの足は長く、長く。

歩く力をもっている。

現にほら、おまえ。

私の前まであるいてきたじゃあないか。

ついでの駄賃だ、私を拾っていってはくれないか。

楽しくやって、いこうじゃないか。

空を歩くのは、しまいにしよう。

地を歩くのだ。

暖かく、冷たい地面を足でふみつけて。

ふみつけて。

踏みしめるのだ。

きっと、愉快なんだ。

きっと、晴れ晴れとする。

どうだ。

一つ、私といかないか。

私には足が、必要なのだ。そうだろう。

私が歩いてやる。

私に歩かせてくれ。

私に。

(せかい)を、くれ。
 

 
20090128

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02/03

Tue

2009

身体計測シリーズその②「脳」



「脳」

 
 
 僕は今すぐにでも気が狂ってしまいたいと思うけれど、哀れなるかな、僕自身の持つ生きるという力は凄まじく、僕はそうありたいといつも夢を見て、これ以上ない自堕落な生活を毎日、厭きもせずに繰り返しているだけだ。
 
 そんな僕に体と脳は、反乱を起こす事無く安穏と日々を送るわけも無く、僕は常に体の悲鳴と脳の殺意にうなされる。
 
 否、脳が心の虚無に犯されているのだろうか。
 
 虚無を取り払わんと、僕は今日も糧を得る。
 
 刃を握り、己を生かす為に糧を得る。
 
 冷蔵庫を開けば、キャベツがぼんやり、ひとつきり。
 
 間抜けさに笑った。
 
 キャベツに刃を突き刺す度に、訪れる虚無の愚かしさに、仕方がないので僕は僕の脳を切り刻む妄想を抱くようにしている。僕は僕の脳を切り刻み、それを食べ、生と死との輪廻をぐるぐるぐるぐる回っている。
 
 しかしこれは、まったくもってなんと心ない行いだろうか。
 
 いっそ僕は、僕を食べてしまいたい。
 
 なのに、僕は僕を切っている。
 
 僕は僕を食べ、そしてまた、生きる糧と成し、どこまでもどこまでも地を這いずり回って生きていく。
 
 でも、それには僕は僕を食べなければならない。
 
 でもそれは、僕が居なくなるということ。
 
 それでは駄目だ。
 
 僕は僕の生きる力が凄まじく強いことを知っている。
 
 こんな程度では、僕は駄目なんだ。
 
「野菜炒めが出来たよ、」
 
 僕は皿に盛った、キャベツだけの食事に今日も満足している。
 
 
 
 
20090203

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